合同展示会② ブランドの方向性を考える

昨年春、3月頃から9月に行われる合同展示会roomsを目指して動き出しました。

まず出展用にジュエリーデザインを考えていました。今まで作ったものではブランドの個性もなく、やはり新しく考えるべきだな、そうじゃないとオーディションに受かるのは難しいんじゃないか、と。

当時まだブランドの方向性が決まっていなくて、どちらかというとそこが一番の悩みでした。実は何年間も一番ここがネックだったんです。ブランドの方向性、イメージ。もちろんそういったことを教えてくれるセミナーなどもあるし、人もいる。でも自分の想いもやはり重要な要素だと思えたんです。

私が好きでつくっているものは華奢で繊細、可愛いもの、上品なアンティーク調のもの、また全く真逆のボリューミーでセクシーなもの。

どうまとめる?いろいろ葛藤がありました。私にはどうしても2つの対局にあるものが魅力的で、それぞれが必要と感じていました。たぶん人を一人表すには2つの側面、表裏があって初めて成り立つんじゃないか、だから人一人分に必要なジュエリーは2つパターンがあってもいいんじゃない?そう思えました。

そしてそれをブランドコンセプトにしたんです。

「人の二面性をとらえる」

せっかく作るなら、身に着けてもらったときに、その人にさらに輝いてほしい。今日は彼とデートだから繊細さを強調しよう可愛く見せたい、今日はプレゼンだから力強いしなやかさを演じたい、夜の飲み会ではちょっとだけセクシーに。

ただ生活をしているだけで、色々なシーンに身を置くと思います。そういうときに自分で決めたイメージに合うようなジュエリーを提供できたら・・・

私が求めるものはそこにありました。ブランドとしてはちっぽけです。普通は一つの方向性を極めていって、ブランドイメージを作っていくんだと思います。

ただそれが私にとっては2つのイメージを同時につくっていく。ブランドイメージを固定させていくには難しい道を選んでしまいました。

でもやっぱり2つ必要だったんですね(笑)